2010年8月25日水曜日

夏の終わりに

今年の夏は暑かったですなあ~。 ってまだ終わってないか。                         
 
個人的には7月後半にまとめて休みがとれて、ついでにまとめて「良いムシ」達が採れて、良い夏でした! 
しかし。 
 
カミキリに目覚めてから5年目。 
 
はじめて中野の「虫社」の標本箱で見た、神霧蟲の神~~大虎髪斬り~~様にはまだ出会えていない。。。

大虎様はどうやら沖縄を除いて全国に分布しているらしいのだが、薄~く、広く、住まわれているらしい。 
一昔前までは、幻の虫で、カミキリ屋(ほかにトンボ屋とか蛾屋とかいろいろ人種がいる)にとっては一生に一度出会えれば良し!というぐらいの珍種だったらしい。 
多くのアマチュア研究家によって、かなり生態が解明されてきてからは、「一生に1度」から「一年に一度」ぐらいの頻度で出会えるかもしれないレベルに一般的になったらしい。 
らしい、というのもその道のプロのレベルでそのぐらいだから、自分のようなやっと赤テープを触れるぐらいの半ペラ若造にはまだまだ取り付くこと自体がおこがましい蟲に変わりがない。 なにしろ相手はがっつり正対引き付けの5段なのだ。 
7月の墨色も5段だけど、あれはいわば立ち込み系だから、マグレということもアリの蟲だから採れたけど、大虎は、、、、 厳しい。 

なにが厳しいかというと、お盆を過ぎると他のめぼしい蟲がほとんど夏のステージから降りて行ってしまうから。 だから1本ガチンコ勝負! しかも時間は炎天下の11~14時という一番暑い時間。前後で他のを探しにいくにはかなり中途半端な時間帯だから、開き直りも必要。 
いわゆる「マッコウ」系そのもの。 

で、ほかに採れる蟲はこんなカメムシだったり、、、。  
ちなみにカメムシは甲虫ではないので、図鑑持っていなくて名前分かりません。 
ハートがかわいい。 


初日の真昼間は、完全にスカ。
あとは、今年最初で最後のライトトラップ。
横山さん狙いでしたが、大虎さんポイント周辺には高標高でブナ林まで入れる林道が通行止めでしかたなく麓から長距離弾道水銀灯、発射~~~ 
 
 
しかし


天気予報は外れて快晴の夜。
満月に近い夜だったので、蟲たちは月に飛ぶのか、昼間と勘違いするのか?とにかく甲虫類の飛来は皆無。。。 
 
いままで南の島から東北までいろんな山で灯火採集を楽しんできたけど、ブッチギリでなにも飛んでこなかった。。。 
横山さんは出勤が遅くて日付変わってから飛ぶらしいので、明け方5:30までがんばったのですが、AM3時に月が沈んでから蛾が突然無数に飛んできたものの、甲虫はミヤマ♀1とナミハンミョウ1、クロカミキリ1という凄惨な結果に。 
うーん、自然の営みは、やはりまだまだ全然わからない。
 




よく見ると、蛾もいろいろキレイだったりカッコよかったりするんですがね。
標本が大変そうなので、写真で採集ですな。
 
 
 



一夜明け、やはり某太平洋沿いの半島で明け方までゴキブリ似の南方系髪斬りを探していたP太郎が山奥まで駆けつけて合流。
大虎の神々に出会うための作戦会議を重ねる。。。 
 
これらが神々の痕跡。
クライマーならきっと目にした方も多かろう。

モミの木




モミの木





モミの木






ひたすらモミの木







グルグルしょっこん








ダラダラ樹液









アチー、眠い~
いねえ~
36度!
なんで降りてこないんだ~ 
 
ほんとにここいるのか~?
 
 
あち~ 
 
アチ~
 
 
いないね~ 
いないね~ 
 
いないね~ 
 
 
あち~ 
 
36.2度! 
 
う~ 
 
 
とーたん、アイス食べたい! 
 
2時か。 駄目だな。 
うん、ダメだ。 
 
どうする、このあと? 
どうしよう。。。 
 
 
帰るのはハンパだし。 
 
うーん
 
来年の下見で他の場所探りにいきやすか!
 
そうだな。
 
また来年か。 
 
また来年だな。 
 
5段だね 
うん5段でしょ 
 
なら仕方ねえなあ~ 
 
そう簡単にはいかないねえ~ 
 
だって大虎だもん
 
 
だよね~ 
 
しつこく通うしかあるまいな。
だあね。 
 
 
冷たいもんでも食べにいこ!











悔しさまぎれにうるさいのを捕まえると、 
「はなせコラ! うちら1週間しか生きられんのじゃ! コラ」
と怒られてしまった。 












最後に毎年寄っている土場に着くともう夕方。
新しい材はモミ。
この時期はもうとくにめぼしいのもいなくて、一頭だけいたルリボシさんに心やすらぐ。
 
夏ももうおしまい。 
 
夏の虫。
また来年。












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